俺が考えたスカッとジャパン トップYouTuberになった時の妄想
久しぶりに地元に帰ってきた。懐かしい、撮影や編集が忙しくて全然帰れてなかったもんな。
___なんだか以前よりも町が小さく見える。
「おかえりなさい」
家に帰ると母親が出迎えてくれた。ったく、俺がYouTuberなるって言ったときはあんなに蔑んできたくせに、今じゃ俺にゴマすりやがって。まあでも、今まで育ててくれた分くらいのお返しはしてやりたいしな。
「この家狭くね?」
「うーん、私たちには十分だけどね」
「そっか、ところどころボロくなってるし、新しい家でも建てる?」
「ええ、、お金は、、」
「そんなん心配いらねえよ、どんだけ稼いでると思ってんだよ。言いづらいけど、親には感謝してるしさ」
実はもう、不動産屋には話を通してある。建て替える形になるため、できるまで親には海外旅行にでも行っててもらうか。
さて、友達にも会いに行きますか。
「よっ、久しぶり!」
コンビニの外で友達を待っている時に、中学の同級生の女が声をかけてきた。そいつは中学時代には学校中に名前が知れ渡っているほど人気があった女で、2個上のゴリラみたいな肩幅をした不良と付き合っていた。当時の俺なんかは話してすらもらえないほどだったし、彼氏のゴリラみたいな先輩にボコされた苦い思い出もある。
俺が成功したからって、目の色変えてきやがって。
「あれ、お前誰だっけ」
俺はそいつを見ることなく、スマホをいじりながらそう言った。
「ひどーい!同級生のユメカよ、覚えてないの?」
「あー、いたなそんなブス。ってかさらに衰えたね。なんかブスになる魔法でもかけられたの?いや、俺が上にいきすぎたのか。どうせお前はバカだし最初に多少ちやほやされたせいでろくに努力も覚えないまま大人になって変なゴリラみたいな男とドンキ行くくらいしか楽しみを知らないこの小さな町で威張り腐ってるだけのオワコンバカ情弱ジャパニーズなんだから、話しかけてきてんじゃねえよ。口も臭えし。」
「うぇーん、もう、先輩に言いつけちゃうから」
「あ?上等だよ。こっちは格闘系YouTuberとも繋がってるしお前らみてえな素人一瞬なんだよ。んまあ弱いものいじめはかわいそうだから今すぐ消えたら許してやるよ」
「うぇーーーん」
ふぅ、ちょっと言いすぎちゃったかな。
まあ、いいか。
地元の友達と合流した後、昔よく行った居酒屋に入った。
「やっぱ、こうやってそれぞれ別の道に進んでもさ、地元のダチとこうやってバカできんのは本当良いよな。お前らと遊ぶのが1番楽しいよ。」
久しぶりに会った彼らは相変わらずで、思い出話や近況報告をしてどんどん酒は進んでいった。
「あーれー?田島くんじゃないですか」
突然後ろから声をかけられた。
振り向くとゴリラみたいな先輩が立っていて、その隣には先程コンビニで論破した女がいた。
当時のことを思い出して少しだけ心臓が震えた。
「こんなところでなにしちゃってるわけ?お前、俺の女泣かせただろ、顔貸せや」
さっきまでの楽しかった雰囲気が一瞬でぶち壊れ、その場には緊張が走った。
ガラガラ
しかし、そんなのも束の間、なんと知り合いの格闘系YouTuberがその居酒屋に入ってきたのだ。
「えっ、田島さん!なんでここに!?」
「いや、地元帰ってきてるんだよ、てかお前こそなんで来てんだよ」
「まじ、田島さんもここが地元なんすか!?自分もなんすよ、地元のツレと久しぶりに飲もうかなって…」
「てか〇〇(ゴリラみたいな先輩)もいんのかよ、こんなとこ突っ立ってどうしたんだよ」
「〇〇さん(格闘系YouTuber)お疲れ様です!自分は、その、ちょっと、田島、、田島さんに用が、、」
後から聞くとどうやらその格闘系YouTuberはゴリラみたいな先輩の属するグループを作った伝説の喧嘩屋らしかった。
「あ?田島さんに?お前まさか喧嘩でも売ろうとしたわけ?」
「おい、やめてくれよ〇〇(格闘系YouTuber)。ゴリラは俺の先輩なんだからさ、んで、なんの用でしたっけ?」
ゴリラ「あっ、いやいや、田島さん。そんな、久しぶりに会えて嬉しいなって。」
俺「あーそう、つーか先輩昔俺のことフルボッコにしたの覚えてます?」
ゴリラ「えっ!あっ、えっとっ」
ゴリラは大失禁して泡吹いて気絶した。
格闘系YouTuber「すんませんでした!!!!ウチのもんが迷惑かけたみたいで、、どう詫びたらいいか、、頼みます、なんでもするのでどうかYouTube界から消すことだけはしないでください!」
俺「許すわけねえだろ!!!!」
「なーんてね、そんなことするわけないじゃん笑
あーでも、俺はよくわかんねえけどヤンキーの世界は落とし前が大事なんだろ?それならさ…」
「チャンネル登録と高評価、してくれよな。」